「胃カメラの検査で、もし小さな病変が見過ごされたらどうしよう……」
「検査を担当する医師によって見つけやすさに違いがあるのでは?」
このような不安をお持ちになったことはありませんか?
2026年5月、国立大学法人千葉大学の研究グループが、大規模健診施設における約5万人のデータを用いて「AI(人工知能)支援システムを導入した胃カメラが、胃がんの発見率を大幅に向上させる」という画期的な研究成果を学術誌『Digestive Endoscopy』にて発表しました。
今回は、医療現場で大きな注目を集めるこの最新AI技術と、当院が導入しているAI搭載内視鏡検査について分かりやすく解説します。
約5万人のデータで実証!AI支援内視鏡がもたらす驚きの成果
これまでも「AIが内視鏡検査をサポートする」という技術自体は開発されていましたが、実際の広大な健診現場でどれほどの効果があるのか、大規模なリアルワールドデータ(実際の診療データ)を用いて証明された例は限られていました。
千葉大学の研究グループは、2021年から2024年にかけて上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けた49,980人を対象に、AI導入前後での発見率や精度を比較解析しました。
研究成果の3つのポイント
- 1. 胃がん発見率が「約3倍」に向上
- AIシステムを導入したグループ(AI群)と導入していないグループ(非AI群)を比較したところ、胃がんの発見率は非AI群の0.03%に対し、AI群では0.10%と約3倍に有意に上昇しました。
- 2. 10mm以下の「ごく小さな早期胃がん」の検出が増加
- AI群で発見された胃がんは、サイズが有意に小さく、特に10mm以下のごく小さな早期病変が多く見つかりました。早期であればあるほど、体に負担の少ない内視鏡治療での根治が可能になります。
- 3. 「より的確な生体検査(精密検査)」が可能に
- 疑わしい部分の組織を採取して調べる生体検査の「陽性的中率(実際にがんと診断された割合)」も、2.16%から4.84%へと2倍以上に上昇しました。これは、無駄な組織採取を減らし、「本当に必要な部分だけを的確に見極めて生検できている」ことを意味します。
さらに、AIを稼働させても検査時間(AI群7.22分・非AI群7.37分)はむしろわずかに短縮されており、患者さんの負担が増えることもありません。
当院でも「AI搭載内視鏡システム」を導入しています
当院では、患者さんに「より安心で、見落としのない高度な医療」をご提供するため、最新のAI搭載内視鏡システムをいち早く導入しております。
◆ AI支援内視鏡の仕組み
検査中、内視鏡カメラが映し出すリアルタイムの映像をAIが瞬時に解析します。
粘膜の色調の変化やわずかな凹凸から、胃の腫瘍性病変や食道の異常が疑われる領域を自動で検出し、モニター上にマーキングして表示します。さらに、観察すべき部位がしっかり撮影されているかも自動チェックし、観察の抜け漏れを防ぎます。
◆ 「医師の目 × AIの分析力」によるダブルチェック
AIは医師に代わって診断するものではなく、内視鏡専門医の「第2の目」として強力にバックアップする存在です。
熟練した専門医の「経験・眼力」に、一瞬の微細な変化も見逃さない「AIのリアルタイム解析力」が合わさることで、ヒューマンエラーや死角による見落としのリスクを限りなくゼロに近づけます。
症状がなくても、定期的なチェックがあなたの未来を守ります
早期の胃がんは自覚症状がほとんどありません。「胃が痛くなってから受診する」のでは、病気が進行している可能性もあります。
「ピロリ菌に感染したことがある」「40歳を過ぎて一度も胃カメラを受けたことがない」「以前の検査がつらくて遠のいている」という方は、ぜひ当院のAI搭載内視鏡検査をご検討ください。
東淀川区の皆様が安心して笑顔で毎日を過ごせるよう、最新の医療設備と温かい医療スタッフがサポートいたします。気になる症状や不安な点がございましたら、いつでもお気軽にWeb予約・ご相談ください。
出典・参考:
AI支援内視鏡が上部消化管がんの発見率を向上~大規模健診施設における約5万人のデータで実証~ | 国立大学法人千葉大学のプレスリリース