「ピロリ菌の除菌治療が無事に成功したから、もう胃がんの心配はない」
そう思って安心していませんか?
実は最近発表された国内の大規模な最新研究でも、ピロリ菌を除菌した後に胃がんを発症するリスクは依然として残っており、特に「喫煙」がリスクを独立して高める要因であることが示されました。さらに、現在タバコを吸う方が日常的に「飲酒」も行う場合、胃がんリスクはより一層高まることが分かっています。
ニュースを見て「ピロリ菌を治したのにどうして?」「お酒やタバコをやめられないけれど大丈夫だろうか・・・」と不安を感じた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ピロリ除菌後も胃がんリスクが残る理由から、生活習慣の影響、そして無理なく続けられる胃カメラ検査のポイントまで、消化器病・内視鏡専門医の視点で分かりやすく解説します。
なぜ? ピロリ菌を除菌しても胃がんリスクが残る理由
ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発症リスクが大きく低下することは間違いありません。しかし、リスクが「ゼロ」になるわけではないのです。
過去のダメージ(胃粘膜の萎縮)は残る
長年にわたってピロリ菌に感染していた方の胃粘膜には、慢性的な炎症によって「萎縮(いしゅく)」や「腸上皮化生(ちょうじょうひかせい:胃の粘膜が腸の粘膜のようになってしまう現象)」といった変化が残っていることがあります。
除菌によって新しい炎症の発生は防げても、これまでに蓄積された粘膜のダメージまでは一瞬で消えるわけではありません。この変化した粘膜こそが、除菌後も胃がんが発生する土台となってしまうのです。
初期症状がほとんどない落とし穴
除菌に成功すると、胃の不快感や胃炎の症状がスッキリ改善することがよくあります。すると「もう完全に治った」と思い込み、定期検査を受けなくなってしまう患者さんが少なくありません。
しかし、初期の胃がんは自覚症状がほとんどありません。「お腹が痛くないから大丈夫」と放置してしまうと、気づいた時には病状が進んでいたというケースも起こり得ます。除菌に成功したからこそ、そこからが本当の「予防・経過観察のスタート」とお考えください。
喫煙や飲酒が胃粘膜に与える影響とは?
「ピロリ菌さえいなくなれば、多少のタバコやお酒は大丈夫」と軽く考えてしまうのは危険です。
胃の「修復力」を奪うタバコとお酒
喫煙は胃粘膜の血流を悪くし、傷ついた粘膜を修復する機能を低下させることが分かっています。また、過度の飲酒も胃粘膜に対して直接的な強い刺激となります。
ピロリ菌によって一度傷ついた胃粘膜に、喫煙や飲酒によるダメージが重なることで、胃の病気やガン化のリスクがさらに押し上げられてしまいます。
進行すると現れる症状
初期は無症状ですが、進行すると以下のような症状があらわれます。
- 胃の痛みや胃もたれ、不快感
- 食欲不振や急激な体重減少
- 胸やけや酸っぱいものが上がってくる感覚
- 貧血症状(ふらつき、立ちくらみ)
- 黒い便(黒色便:胃からの出血のサイン)
ただし、これらの症状が出た段階ではある程度進行している場合もあります。
症状が出る前に見つけること、そして何より「定期的に胃カメラを受けること」が一番の防衛策です。
楽に・精度高く受けられる当院の内視鏡検査(AI診断搭載)
「定期的な検査が大切なのは分かっているけれど、胃カメラの『オエッ』とする苦しさがトラウマで・・・」と受診を躊躇されるお気持ちはよく分かります。
当院では、患者さんが痛みに耐えるような検査ではなく、「これなら毎年続けられる」と感じていただけるよう、安心と快適さを追求した環境を整えています。
◆ 内視鏡専門棟 × AI診断アシストによる高度な検査環境
当院では、検査に特化した「内視鏡専門棟」を完備しています。
そして当院では医師の目線に加えて「AI(人工知能)画像診断支援システム」を導入しています。AIがリアルタイムで内視鏡画像を解析し、見落としやすい微小なポリープや早期胃がんの疑いのある病変をハイライト表示でアシストします。熟練の日本消化器病内視鏡学会専門医の「ダブルチェック」を行うことで、これまで以上に高精度な早期発見を可能にしています。
◆ 苦痛を最小限に抑える配慮
・鎮静剤を使用した無痛に近い検査:
患者さんのご希望や体調に合わせ、ウトウトと眠っているようなリラックス状態のまま検査を受けられるよう鎮静剤を使用します。
・専門医による丁寧なトータルケア:
経験豊富な内視鏡専門医が微細な病変も見逃さないよう丁寧に観察します。また、検査をして終わりではなく、検査後の結果説明からその後の治療・予防のアドバイスまで専門的にコミットします。
まとめ:東淀川区の皆様の胃を守るために
ピロリ菌の除菌は胃がん予防の大きな第一歩ですが、ゴールではありません。特に喫煙や飲酒の習慣がある方、過去に胃粘膜の萎縮を指摘された方は、定期的な胃カメラ検査によるメンテナンスが不可欠です。
「症状がないから」「以前の検査が辛かったから」と遠ざける前に、ぜひ当院にご相談ください。東淀川区の地域医療を支えるクリニックとして、患者さん一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、お体の健康を末永くサポートいたします。
気になる症状がある方はもちろん、除菌後の定期チェックをご希望の方も、まずはお気軽にWeb予約やご相談をご利用ください。
出典・参考:
・ピロリ除菌後の胃がん、喫煙が独立したリスク因子 (ケアネット)