アレルギー科

アレルギーとは

アレルギーとは

アレルギーとは、体を守る「免疫」反応のエラーです。私たちの体には、ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内に「抗体」がつくられ、これら外敵を退治しようとする「免疫」という仕組みがあります。この仕組みは本来、体を守るための生体防御システムですが、時として過剰に反応し、食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害だ!」と攻撃をし過ぎる結果、逆にマイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。本来は体を守るはずの反応が、自分自身を傷つけてしまうアレルギー反応に変わるのです。

アレルギー疾患の現状

「最近、身近な人にもアレルギー疾患の人が増えたな……」。
そう感じている人も多いのではないでしょうか?
「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」によると、アレルギー疾患の患者は、2005年では日本人の約3人に1人でしたが、2011年時点では約2人に1人と、大幅に増加しております。また、年齢別の患者構成割合としては若者が多い傾向も分かっております。

喘息とは

喘息とは

喘息は、主にアレルギー性の炎症によって気管支が狭くなる病気です。炎症を鎮めず放っておくと、発作の起こりやすい状態が慢性化してしまいます。慢性化すると、突然の咳き込みや呼吸をするたびにゼイゼイ、ヒューヒューといった音がする喘鳴、息苦しさ、といった症状が起こります。誘因・原因は様々ですが、日本で最も多いのは、抗原となるタンパク質(アレルゲン)を吸入することで気管支にアレルギー・免疫反応が生じて発症するタイプです。この他には運動や特定の薬剤を服用することで同様の症状を引き起こす運動誘発喘息、アスピリン喘息があります。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎は、アレルギー疾患のひとつで、原因の多くは、遺伝的素因(アレルギー体質)とアレルゲン(ダニ・ハウスダスト・食物(卵・牛乳・大豆)など)に関係しています。アトピーという言葉には、「とらえどころのない」という意味があり、原因が複雑に絡みあって起こる病気であるということを表しています。疾患の特徴としては主に、「かゆみのある湿疹」「良くなったり悪くなったりを繰り返す」「アトピー素因を持つ」という3つの特徴を持ちます。

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは、透明な鼻水、鼻づまり、発作的で連発するくしゃみの3つの症状を主とするアレルギー疾患です。主な原因として、空気中に浮遊する花粉やハウスダストなどの原因物質「アレルゲン」を吸い込み、その成分が鼻の粘膜から体内に入ることによって起こるアレルギー反応です。アレルギー性鼻炎は大きく2つに分類され、スギ花粉やヒノキ花粉などが原因となり、毎年同じ季節に起こる「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」と、ハウスダストなどが原因となり、季節に関係なく年間通して起こる「通年性アレルギー性鼻炎」があります。

アレルギー性鼻炎の治療とは

アレルギー性鼻炎には、大きく分けて2つの治療法があります。くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状を緩和させたりする薬物療法(対症療法)と、アレルギーそのものを治療することで原因物質(アレルゲン)に対しての体質改善が期待できるアレルゲン免疫療法(根本治療)です。また、アレルゲン免疫療法は主として、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていますが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。それぞれの治療法のポイントをよく理解し、自分にはどんな治療法が良いか、先生に相談してみましょう。

舌下免疫療法とは

舌下免疫療法とは

「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された患者様が治療を受けることができる療法です。1日1回、少量の治療薬から服用をはじめ、その後決められた一定量を数年間にわたり継続して服用します。

長期にわたり正しく治療が行われると、アレルギー症状を治すことや、症状をおさえる効果が期待できます。症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。

アレルゲンの同定ご相談ください

当院では、採血による代表的なアレルゲン物質(アレルギーの原因となる物質)のチェックが可能です。喘息、鼻炎やじんましんの原因となる食事性、呼吸系アレルゲンのチェックをご希望のかたはご相談ください。

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