皆さん最近ロカボという言葉、よく耳にしませんか?いわゆる抵糖質食のことですよね。近年ダイエット食としてブームになっており、メタボの予防食としても位置付けられています。
では、まずメタボ(メタボリックシンドローム)の簡単なおさらいです。簡単に言うと、内臓肥満(内臓脂肪の蓄積)があり、血圧、脂質値、血糖値のうち2つ以上に異常を認める症候群のことなんです。生活習慣病と密接な関係にありますが、肥満の中でも特に内臓脂肪の過剰な蓄積がある“内臓肥満”は、生活習慣病(具体的には、糖尿病や歯周病、ガン、高血圧、肺気腫などです)の発症リスクが非常に高い「メタボ」になっている可能性があります。
何が怖いかというとある日突然倒れてしまったり、寝たきりになってしまうという、恐ろしい病気の前段階でもあるのです。ただ、これは可逆性疾患の一面もあり、早期からの介入治療により予後を大幅に改善しうる可能性が期待あります。
ちなみにこちらが判定基準となります。さあ、チェックしてみましょう。
如何でしょうか。メタボへの対処としては、まず食事療法、運動療法、良質な睡眠とストレスの軽減を目的とした生活指導はやっぱり基本になります。
さあ、そこでロカボの話に戻ります。ダイエットに効果的だという事は周知のことかもしれませんが、糖尿病の予防と改善を目的とした食事療法で、カロリーや脂質の制限はせず、糖質だけを制限する食事療法です。
いまスーパーにどれだけ低糖質食品が並んでいるでしょうか。パン、麺、カレー、クッキー、アイス…挙げればキリがありませんよね。
それだけ皆さんの関心が高く需要が高いことがうかがえます。皆さんはロカボの定義はご存知ですか??
1日の総糖質接触量70~130g 基本的に食べてはいけないものはない。
規定の糖質量なら満腹になるまで食べてOK!!
ロカボは低糖質食として括られがちですが、糖質の総摂取量は決められています。日々、意識する必要はあるのですが、中々毎日きっちり糖質量を把握することは、実際は難しいですよね。
ですから自分で大体これくらいが適切な量だと認識しておくことが続けるコツです。
参考までにこちら糖質含有量の表となります。
ただし、もちろん過度なロカボは厳禁です。一切炭水化物を取らない、肉類などの動物性たんぱく質の過剰な摂取は身体への負担もかなり大きいものです。また、ご家族の理解やご家庭の事情もポイントです。例えば育ち盛りのお子さんがおられるとまた状況も変わってくるかもしれませんよね。
如何ですか?もし、こういったダイエット法が継続しにくい方は、まず普段の食生活のバランスを少し見直すことから始められても良いと思います。
食生活の見直しを
バランスのとれた食事とは、「主食」を基本に「主菜」、「副菜」をじょうずに組み合わせた食事のことです。栄養素を気にしすぎてストレスをためては逆効果になることも。外食でもコンビニの食事でも、「主食」、「主菜」、「副菜」をじょうずに組み合わせることで、バランスよい食事を摂ることができるでしょう。また、肥満や脂質異常症、糖尿病などには食物繊維の不足が関係していることがわかっています。食物繊維もしっかり摂ることが大切です。
「食事をする」という行為には、必要な栄養素の補給というだけではなく、嗜好を満足させたり、食材や料理に季節や文化を感じたり、いっしょに食事をする人との会話を楽しんだりするなどいろいろな役割があります。ロカボを始められるのであれば、糖質制限食でも美味しい食品はたくさん存在します、毎日の食事をよりおいしく、そしてこれからの人生も元気で楽しく過ごすためにという目的を忘れないでください。
できることから少しずつコツコツと、焦らず、気長に続けていきましょう。当院には管理栄養士も在中しています。ぜひ気軽にご相談ください。