機能性ディスペプシアの症状チェックリスト
機能性ディスペプシアって、どんな病気?
機能性ディスペプシアの原因
機能性ディスペプシアの検査方法
機能性ディスペプシアの治し方
機能性ディスペプシアの症状チェックリスト
以下の症状に一つでも当てはまる場合は、機能性ディスペプシアの可能性があります。
- ・みぞおちの辺りに痛みがある
- ・みぞおちの辺りに焼けるような感じがある
- ・食事の際、すぐにお腹いっぱいになる
- ・食後に後、胃もたれを起こす
- ・上記の症状があるにもかかわらず、検査で胃腸に異常が見つからない
機能性ディスペプシアって、どんな病気?
機能性ディスペプシアとは、胃の痛みや不快感の症状が継続的にあるにもかかわらず、医療機関で検査を行っても異常が見つからない状態です。
以前は、胃の不調を訴える方で潰瘍やがんなどの異常がない場合には「ストレス性胃炎」などの診断がされていましたが、近年はそれらの症状を「機能性ディスペプシア」と呼ぶことが主流になってきました。
健康診断で機能性ディスペプシアと診断される割合は10~20人に一人程度といわれており 「比較的よくある疾患」とされています。
機能性ディスペプシアの原因
機能性ディスペプシアの原因は、はっきりと解明されていませんが、心理的ストレスや不規則な生活、飲酒や喫煙など複数の要因が絡み合って引き起こされると考えられています。
何らかの理由によって自律神経の乱れが生じ、胃の働きが障害されて、胃の痛みや不快感が誘発されます。
また、自律神経の不調のほかに遺伝や感染性胃腸炎の既往歴、ピロリ菌の感染なども機能性ディスペプシアの発症に関係するといわれています。
機能性ディスペプシアの検査方法
上記のチェックリストで挙げた「みぞおち周辺の痛み」「焼けるような感覚」「すぐにお腹いっぱいになる(早期膨満感)」「胃もたれがある」四つのうち、いずれかの症状が半年以上前からあり、直近三カ月間も継続している場合に機能性ディスペプシアが疑われます。
しかし、症状のみで病気の確定にはなりません。胃カメラやエコー検査、血液検査など入念な検査を行うことが必要です。
機能性ディスペプシアの治し方
生活習慣・食習慣の改善
生活習慣の乱れやストレスは、胃腸の働きに大きな影響をおよぼします。生活習慣や食事環境の見直しを行うことで症状が改善されるケースもあるんです。
規則正しい生活を心がけ、ストレスを溜め込まないようリラックスすることで、正常な胃の運動を促すことができます。
また、食事の際は胃に優しい食べ方を意識してみましょう。水分を多めに摂り、少しずつよく噛んで、食べ過ぎず「腹八分目」にすることで胃の負担を軽減できます。
お薬を使った治療
症状に応じて、胃酸の分泌過多を抑制するお薬や胃腸の働きを改善するお薬、場合によっては漢方薬などを使用します。
心理的ストレスが原因の機能性ディスペプシアには、抗うつ薬など精神疾患に対するお薬が有効なこともあります。患者さんそれぞれの症状や、服薬中のお薬との飲み合わせを考慮しながら内服薬が決められます。
機能性ディスペプシアは、うまく向き合っていくことが大切です
機能性ディスペプシアによる胃の痛みや不快感は、食生活に密接に関わることから、日々の生活の質を下げてしまうおそれもあります。
しかしそれらは、生活リズムを整え、必要に応じて服薬することで改善が期待できます。毎朝決まった時間に起きて朝日を浴びる、適度な運動を心がける、自分の好きなことをする時間を持つなど、身近にできることから始め、ご自分にあった向き合い方を模索していきましょう。
お困りごとがあった際には、お気軽に当院にご相談ください。