こんな症状が出たら要注意!
すぐお腹いっぱいになる原因は?
こんな症状があったら「機能性ディスペプシア」かも
こんな症状があったら「胃がん」かも
病院に行くべき基準は?
食欲不振の時に行う検査方法
こんな症状が出たら要注意!
「食欲を感じない」「お腹が空いても少ししか食べられない」などの食欲不振の状態は、体からの不調のサインです。以下のチェックに該当する症状が数日間続く場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
食欲が湧かない
食べ物を見ても食欲が湧いてこない状態
少し食べるだけでお腹がいっぱいになる
少量を摂取するだけで満腹感や腹部膨張感を感じる
運動をしてもお腹が減らない
体を動かしカロリーを消費しても空腹を感じない
食事の時気分が悪くなる
いざ食事をしようとしても気分が悪くなり食事が進まない
すぐお腹いっぱいになる原因は?
生理的要因
疲れやストレス、睡眠不足などが原因になり食欲不振になる場合です。また、女性は妊娠を機にホルモンバランスに変化が起こり食欲不振になることもあります。
胃腸の働きは自律神経によって調整されています。日常生活のなかで強いストレスを感じて自律神経の乱れが起こると、食欲不振に陥りやすくなります。
胃腸の運動機能が低下することで消化不良や胃酸の知覚過敏が起こり、「食欲が湧かない」「あまり食べられない」という状態が引き起こされます。
生理的要因の食欲不振に対し、胃腸の働きを改善する薬を服薬しても改善しない場合は、うつ病など精神疾患に対する治療が必要な場合もあります。
病的要因
胃腸症状が継続的に生じる場合は、胃腸の病気の可能性があります。食欲不振を起こす病気には、過敏性腸症候群や逆流性食道炎、慢性胃炎やがんなど、様々なものがあります。
一時的な食欲不振は誰にでも起こり得ますが、まとまった期間の食欲不振の場合は病気が潜んでいる可能性も考えられます。
症状をそのままにしておくと重症化やがん化するリスクが高まるため、違和感を持ったときには速やかに胃腸科や消化器科を受診しましょう。症状に応じた検査を受けることで、食欲不振の原因を突き止め、適切な治療を始めることができます。
環境要因
まれではありますが、衛生的でない食事環境や食べ物が口に合わないことが理由で食欲が湧かないことも考えられます。
この場合は、食事を摂る環境や食事自体を改善することにより食欲の増進が期待できます。食事環境は、健康で衛生的な生活を送るために欠かせない要素です。
劣悪な食事環境による食欲不振で満足な食事が摂れないと、体に十分な栄養が行き渡らず、栄養失調を招くおそれがあります。環境を整え、栄養バランスを考慮したうえで好きな食べ物を摂るなど、食欲が湧くような工夫をしてみることが解決につながることもあります。
こんな症状があったら「機能性ディスペプシア」かも
「機能性ディスペプシア」とは、胃痛や胃もたれの症状があるにもかかわらず、検査では異常が見つからない状態です。食欲不振に加えて以下の症状が認められます。
・みぞおちの辺りの痛み
・胃もたれ
・すぐにお腹いっぱいになる
・吐き気
・ゲップが出る
機能性ディスペプシアの原因ははっきりとは分かっていませんが、ストレスや不規則な生活によって自律神経が乱れて引き起こされるといわれます。胃腸の運動に不調が起こり、胃酸の分泌過多などにより胃の不快感をもたらします。みぞおちの辺りに焼けるような痛みを感じることが特徴的です。
機能性ディスペプシアについては、以下の記事をご覧ください↓↓
こんな症状があったら「胃がん」かも
以下のような症状がある場合は「胃がん」の可能性も考えられます。
・胃の痛み
・お腹の張り
・胸やけ
・吐き気
・食欲不振
・貧血や血便
胃がんは主にピロリ菌が胃の粘膜の細胞を攻撃することで発生します。症状は胃炎に似ており、胃の辺りに痛みが生じます。
がんが理由の食欲不振は、体のだるさや体重の減少と併せて認められることが多いとされています。初期の自覚症状はほとんどないことが多く、健康診断などの内視鏡検査で見つかることもあります。
病院に行くべき基準は?
食欲不振が何日も続くと、体が十分な栄養を摂取することができず栄養失調に陥るおそれがあります。食事を摂れない状態は生活全体にも支障をきたすため、何日も食欲不振が続く場合には消化器内科などを受診しましょう。
食欲不振の時に行う検査方法
食欲不振で医療機関を受診する場合、具体的には以下のような検査を行います。
胃カメラ検査
カメラ付きのスコープを口や鼻から挿入して、胃の中に所見がないかをチェックしていきます。口と鼻どちらから検査を行うか、自分で選択できる場合もあります。
大腸カメラ検査
カメラ付きのスコープを肛門から挿入して、腸の内部を見ていきます。クリニックによっては、麻酔や鎮静剤を使うなど、検査の負担軽減の処置がなされます。
腹部エコー検査
お腹周りに超音波を当て、消化器系の臓器の動きを確認していきます。対象の部位にエコーを当てて見ていく検査のため、痛みはありません。
血液検査
採血して血液の検査を行い、貧血の有無のほか、肝腎機能や血糖値など胃腸の働きに関わる数値をチェックします。
すぐお腹いっぱいになるのは、病気の可能性も
ここでは、すぐにお腹いっぱいになるときの主な原因を三つご紹介しました。食欲不振には生理的、環境的なファクターもありますが、なかには病気が潜んでいる可能性もあります。少しでも違和感がある時には、早めに消化器内科や胃腸科に足を運びましょう。
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