じつは「カロリーゼロ」食品は0kalではありません
「カロリーゼロ」と書かれているのだから、当然『カロリーは含まれていない』、つまり「0kcalの筈だ」、と思いますよね。
でも、実は必ずしもそういうわけではないということをご存じでしょうか。
こういった製品には『栄養表示基準制度』といった決まりがあり、それに違反しない範囲であれば「カロリーゼロ」という記載が認められています。
たとえば100mlあたり5kcal未満であれば、カロリーゼロ / ゼロカロリー /ノンカロリー、といった表記をしても良いことになっています。
つまり、あなたが500mlのゼロカロリー飲料を買ったとき、そのなかには25kcal未満のカロリーが含まれているかもしれません。 ちなみに、他の記載の注意点については次のとおりです。
カロリーオフ:「100mlあたり20kcal未満」であること。
砂糖不使用:果物に含まれる「果糖」が含まれていても良い
甘さ控えめ:特に砂糖(甘味料)の量についての規定はなし。
カロリーゼロなのに、甘いのはなぜ?
カロリーゼロという表記がされているものは、通常よりもカロリーが低いことは事実です。
ただ、そういった製品を召し上がったことがある方は疑問に思われたこともあるのではないでしょうか?
「砂糖が少ないカロリーゼロのはずなのに、甘いぞ……?」
さて、これは何故でしょう。
カロリーの元である砂糖を使う量が減ってしまうのだから、甘味は無くなってしまうはず。 そうならないのは、こういった商品には『人口甘味料』が使われているからです。
人工甘味料とは、人工的に作られた甘味の成分のこと。 砂糖よりも何百倍も甘味が強いため、少量で十分な甘味をつけることができます。 さらに人工甘味料にはブドウ糖が含まれていないため、血糖値を上昇させることもありません。
カロリーゼロ商品のメリット・デメリットは?
では、カロリーゼロ食品に人工甘味料が使われていることが分かったところで、そのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
カロリーゼロ食品のメリットは、何といっても少ないカロリーで甘いものが食べられることです。
一般的に、甘いものというのは高糖質で、高カロリーです。 糖質制限やカロリー制限のために、甘いものを我慢する方も多いでしょう。 この意識はとても大切ですが、無理な我慢をし過ぎるとストレスがたまり、かえって肥満の原因にもなりかねません。
普通のお菓子を食べるよりも格段にカロリーが低いのに、甘くて美味しいカロリーゼロ食品は、まさに救世主。「どうしても今日は甘いものを食べたい! だけどカロリーが……。 」という時は、カロリーゼロ食品に頼るのもありですね。
デメリット
しかし、デメリットも当然存在します。 人工甘味料は、科学的に合成された「食品添加物」です。もちろん、食品添加物は安全性が検証されており、人体には無害なものです。
ただし、それもある程度の量まで。 過剰な摂取をすると、健康に害を与える可能性があります。 「カロリーが少なくなった分たくさん食べられる」なんて思ってしまうと大変危険です。
また人工甘味料には、定期的に摂ると余計に甘いものを食べたくなってしまう【依存性】があると言われています。
同時に、強すぎる甘さに慣れてしまい「より甘いものを」と必要以上に甘味を欲してしまうため、思わぬ過食を招いてしまう可能性を秘めています。
さらに人工甘味料は、体内で消化や吸収をされることなくそのまま体外に排出されます。つまり、摂り過ぎるとお腹が緩くなるというわけです。
「カロリーゼロ」は上手に摂取しましょう
「カロリーゼロ」商品には、低カロリーで甘いものが食べられるなどのメリットももちろんありますが、食べ過ぎは良くありません。
当院では生活習慣に関する指導から糖尿病の専門的な治療により、病気の早期発見・早期治療に努めております。
また栄養管理士や糖尿病療養指導士も在籍しており、手厚いサポートをお約束いたします。
何か気になることがございましたら、ぜひ当院まで気軽にご相談ください。